作品情報
悪魔に捧げた身代わりのキス (ベルベット文庫) [Kindle版]
- 2015/04/22
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10
レビュー
この本のレビュー
まさに「美女と野獣」!顔に傷がある城主×無垢ヒロインの濃厚でホットな一週間 ロマンスの王道、「美女と野獣」設定のロマンス小説は、数多くありましていままでも多くの作家が世に出してきました。 本作は、アナキャンということもあり、やっぱりはじめはダークです。 ゴシックホラー的なおどろおどろしい城に、姉の借金の肩代わりとして妹が訪れます。 ヒーローは、顔に恐ろしい傷がある男。おまけにヒロインの姉の夫とは犬猿の仲。 ヒロインの義理の兄を貶めるためにその妻に借金を作らせたという酷い奴です。 ギャンブル依存症の彼女を誘導して多額の借金を作らせたのでございます。 本来は敵の妻を城に招いたはずが、実際にやってきたのは妻の妹である別人。 魅力的な美貌を持つ勇敢な乙女でした。 さあ、二人の関係はどうなるのか…… アナ・キャンベルの作風は、人によっては好き嫌いがあるかもしれません。 というのは、とにかくコッテリです。濃厚です。ねちこいですwww もう、男女の心理描写を「これでもか」「これでもか!」「ええいこれならどうだ!!」 と、それはもうしつこいくらい描写していくので、 ロマンスとはいえ冒険モノとか波乱万丈の展開を望んでいらっしゃる方にとってはちょっと違うわ。 となるかもしれません。 しかし、この濃さがたまらないという方にとっては、この7日間の二人の物語は とてつもなくホットなものになると思います。 あとですね。まあこの手の話は基本的にはヒーロが攻めなわけですよ。男ですし。 で、女のヒロインが受身なわけですけど、ヒロインが攻めに転じる瞬間というか、 それはベッドの上ではなくて、精神的な部分だったりするんですけど そういう立場の逆転のドキドキ感がこの作者さんはうまいなあ、と思うわけです。 ヒロインの姉についてとか、姉の夫についてとか、ちょっと言い足りないことが山のようにあるんですけど 本筋とは全く関係の無いことですし、ネタバレになるのでここはグッと堪えます。堪えますよ。だって大人だもん。 (うわーヒロインの姉をギャンブル依存症更生施設にぶち込みたいわーたいわー) 今までのアナキャンは、 契約終了した元高級娼婦に執着して領地の孤城に攫うストーカー公爵とか 喪服で歩いてたら喪服着た娼婦だと間違われ僻地に攫われた未亡人とか 家族から虐待受けて命からがら逃げ出してボロまとって馬小屋に隠れたヒロインとか 貴族と子作りするため無理やり愛人契約するはめになった謎多き未亡人とか それはもう王道からド外れした設定ばかりで、ヒーローの執着度も高く 未亡人スキー!ストーカーダイスキーなわたくしなんぞとしましては、 ちょっとこれって誰得?わたしが得?みたいな作品だったのですが ここにきて王道になったアナキャンに、今後も目がはなせないでございます。 というわけで、ロマンス小説をあまり読みなれてない方でも 今までの作品のヒロインが苦手だなあ、と思っていた方。 じっくりたっぷりねっとりどっぷり濃厚なロマンスを楽しみたい方にとって 読みやすくて浸りやすいお話かなと思いますので、 是非お手に取ってみてくださいませね♪ (管理人)レビューの詳細はこちら
あらすじ
無垢な令嬢シドニーは、ジョナスという男と一週間をすごすために、クレイヴン城へやってきた。 ジョナスは前ヒルブルック子爵の庶子で、耳から口の端まで走る傷跡があり、怪物のようだと言われている。 彼女がこの城へ来たのは、姉のロバータが賭博でジョナスに多額の借金を負い、彼と一週間をともに過ごして それを帳消しにしてもらうのを、肩代わりするためだった。ジョナスは姉思いで美しく気丈なシドニーに興味を引かれた。 無垢な娘なら怯えて逃げるだろうと思い、キスをしたが、シドニーは逃げようとしない。 軽いキスだったにもかかわらず、ふたりとも衝撃を受け、強く惹かれ合った。 ジョナスはシドニーにある提案をする。彼はシドニーを誘惑するよう努力するが、 彼女の承諾がないかぎりことにおよばない。ただし夜は同じベッドで眠る、というのが条件だった。 シドニーはジョナスの誘惑に屈しない自信があり、それを受け入れるが…。 人気作家が『美女と野獣』を下敷きに描く、極上のヒストリカル・ロマンス。
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