作品情報
オックスフォードは恋の季節 (扶桑社ロマンス)
- 2014/08/02
- Amazonで見る
2725
レビュー
この本のレビュー
常に安定のカーラ・ケリー Heroine:裕福なジェントリーの娘で大学に行きたいエリー Hero:英国紳士にしては「いまいち」な身なりのカレッジ研究員ジェイムズ 軽快な雰囲気のうちに、オックスフォードとシェイクスピアを堪能できる作品。 でも、そこはさすがのカーラ・ケリー。コミカルな描写が盛りだくさんながら、ヒロインとヒーローは、どちらも「こうありたい自分」と「こうあるべき姿」の間で苦悶しながらそれぞれの「逆風」に対処していて、思わず本のこちら側から「頑張れ!」と声援を送りたくなるような。 たとえ時代が違っても、各個人がそれぞれの人生とどう折り合っていくかは普遍のテーマなのだと、しみじみと考えさせられます。 往年の王道小説「足長おじさん」や「小公女」等へのオマージュかと思われる箇所もあり、いつもながら読了後は暖かい気持ちに。 個人的には「軽すぎる」邦題と、ヒロインが「老け気味」に見えるカバー写真がどうにも遺憾w ロマンスファンに限らず、多くの女性に読んで欲しいですわ。 原題:Miss Grimsley's Oxford Career ( レディ・パブロッタム)レビューの詳細はこちら
あらすじ
18歳のエレンは兄ゴードンのようにオックスフォードで勉強する夢があった。 しかし19世紀のイギリスでは、まだ女性が大学に入学することはできない。 なんとか叔母の助力で、エレンはオックスフォード大学近くにある女学校に入ることになった。 街に着いた日、エレンは苦学生らしい親切な青年ジムに出会い、この後の生活に期待を抱く。 だが、女学校は単なる花嫁学校でしかなく、失望した彼女は学校に馴染めずにいた。 ある日、兄の頼みで大学の授業を受けることになり、エレンは嫌々ながら男装をする…。 RITA賞受賞作家でリージェンシー・ロマンスの女王が贈る心温まる青春ラブロマンス。
コメント
投稿されたコメント
2